21日目 “嵐、負傷、山越え”

本日目指す先はToulon


本人と連絡が通じないが、予定通りいけばバロンタンが別荘で待っている。はず




Toulonまでの道のりはこう。

・Marseille ~ Cassis 35km

・Cassis ~ La Ciotat 12km

・La Ciotat ~ Toulon 34km

合計81kmの道のり



CassisとLa Ciotatはバカンス地?高級リゾート地?としても有名で、

いろんな人からオススメされたので、絶対に通りたくゆっくりしたい場所。

 


ということで、直線距離ではないがこの道順で行くことに。




   


が、最悪の天気。



出発の時から曇り模様。

そして懸念していたMistral(マルセイユに吹く特有の強風)


せっかく海の綺麗なところに行くのにと思いつつペダルを漕ぐ。





走り出して間も無く、、



 


嵐到来。


 

雨と強風でろくに前が見えず進まず。


一旦雨宿りしつつ色々考えたが

苦難の末、TERを使いCassisまで行くことに。

(この天候でのCalanquesの山越えは不可能との判断)



行き先をMarseille-Blancarde駅へ変更

なんとかTERに乗り込む。


電車を使ったバチが当たった。


降車の際、自転車が重すぎて上手く扱えずコケた。

スネから流血し、持っていたトイレットペーパーでぐるぐる巻きに。




幸いにもCassisの駅到着後、雨は収まったので市街地を目指す。




足が痛い。




結構な痛みで足に力が入らない。



包帯か何かもっと止血できるものと、応急処置キットみたいなのを探しに

とりあえずスーパーを目指す。



スーパー到着。


が、あまりにも包帯類が高すぎたため絆創膏を購入し、

何枚も重ねて貼ってやった。





考えても仕方ないので足を引きづり街を散策することに。

この天気にも関わらず結構な人。



さすがのテラス文化。

天気構わずここまでテラスにこだわるフランス人が好き。



この文化が日本に来る日はあるのであろうか。



※この写真の20分後くらいにまた急な豪雨に一瞬見舞われる。

多くの人が濡れたであろう。





晴れたときに来たかったCassis。


港に面しているのでいい海の香りが漂い、

街もコンパクトなのでさぞかし活気があるのであろう。






天気が良いときにリベンジしよう。


チャリなし、怪我なしで。







La Ciotatまでは山越え。

あの崖山を登ると思うと震える



気を取り直し、CahorsでFrançoiseにもらったポンチョを着て万全の態勢で再出発。


いきなりの結構な坂に苦戦しつつも、
県道559号線に入りひたすら登る

 


足の痛みは考えない。



痛い。




考えない。





雨なのでスピーカーで音楽を流すこともなく
ただ目の前の坂をちょっとずつ登ることに集中。


一切フラットな道は現れず、ギア1:1まで落としひたすら足を回転。
※リズムを崩すと一気に疲れがくるので止められない




45分くらいかけて登りきり、15分程で一気にLa Ciotatの街まで駆け下りた。

時刻は14時 La Ciotat到着


街は閑散としている。
   


お腹ぺこぺこなので、とりあえず昼食場所を探すことに。


陽気なおじちゃんが店の前に立っていて話しかけてくれたのでそこの店に決定。

お久しぶりのムール貝

ムール貝+フリットとコーラ合わせて12.50€
満足。



店も暇だったので店員さん3人とお喋り。


“いつもは天気が良くて活気がありいい街だ”

と10回くらい言われた。



こちらもまたリベンジしたいところ。






さて1時間半程は休憩しただろうか。
残り34kmの道のりを走り出す。


ビーチ沿いの県道40B号線を行くのだが海が大しけ




旅の前半戦、全くと言っていいほど雨に濡れず、雨予報を晴れにまでに変えていたのだが、
ここコートダジュールにきて嵐はほんと違う



それにしても海風の強さが異常。

頼むわお天気さん




とか1人でぶつぶつ言いながら。県道559号線をずっと進む




Saint-Cyr-sur-Merの街中を颯爽と通過し、
道が田舎っぽくなってくる   



そう。この後また山登りが控えているのである。

Googleによると高低差160mくらいを一気に登る道のり
(レベル的にはCassis - La Ciotat間の山登りと同程度)



これがほんとキツかった。



前半戦山登りの疲労が結構溜まっており、
足の怪我の痛みと悪天候による気疲れもMax。


一漕ぎひと漕ぎがまあ重い。


休憩を交えながら何とか登りきり、その後は無心で快感を楽しむ下り坂。



今日は叫ぶ余裕もなくただ真顔で駆け下りた

  
 


山越え後着いた街Bandol

苦労を経て見た雲空




天気も晴れたが、心が晴れた




その表現通りで、これまでの疲労感や全てのネガティブ要素を忘れさせてくれた。


この感動があるからチャリ旅はええ。





ただ時刻はすでに18時。
La Ciotatを出てすでに2時間半近く経っているが、距離的にはまだ中間地点

  



束の間の休憩だったが、気持ちが凄い楽になった坂井はひたすら漕ぐ。
 


ここからは無心モード突入。





何を考えていたかもよく覚えてない。


 

ほんとに無心。無双。そしておそらく真顔。



※マリオカートで星拾った時のイメージ
 





星が切れた頃、バロンタンから連絡がきて家に着いたとのこと。




最後の最後向かい風の中、くたばりながら着いたバロンタン別荘


“J’en peux plus”


温かいシャワーが身に染みた。
ソファーに座ったら動けない。

このまま寝たい。




クリストフとマリーヌの到着次第、これからたこ焼きパーティー。



明日に響かぬ程度に、、騒ごう



アディオス





A la française

à la française(アラフランセーズ) フランス流に生きる25歳の冒険

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