30日目 "Last run"

ついにやってきた最終日。

こうやって荷物を乗っけて走るのも今日で最後。



目指す先はMonacoを通りイタリアとの国境Mentonを目指す。

Monacoを通る自転車ルートが検索できないで、ざっくり60km程度の道のり




Van夫妻にまた戻ってくることを約束し、いざ出発。



まずはこの3.4日で何回も往復したニースまでの道。何回通っても気持ちがよい。



1時間弱でニースに到着後綺麗な入り江?を発見

浮き輪に浮いて大海原へ流されたい。




そのままニースの先っちょまで進めばこの風景

French Rivieraどや





I love Nice像?の前で、オシャレな写真を撮る観光客が群がっており、

タンクトップ坂井も混じってやろうかと思ったが、あまりに時間かかるので断念。



まだ11時前やで。

ディズニーランドかて。


 



その後は坂を登る登る。

でもこれが最後かと思うと全然楽しい。




最後ならもっと来んかい。

 

ドM心満載で登った。




Villefranche-sur-Mer を一望

あのロスチャイルドも愛したこの景色。



一般人の僕の胸にも刺さる美しさ。

船に乗って地中海に出かけたら一生陸に戻ってこないであろう。

  



僕が感じたコートダジュールの海の美しさを一言で例えると


“Tranquillité”

(落ち着き?と訳すのがベストであろうか)


大西洋やモンペリエあたりで見る地中海よりもここは時間が無いような感覚に引き込まれる。

雰囲気・景色・波の音の全てがゆったりと落ち着いた空間を作っていると感じる。



いつか自転車ではなくオープンカーでドライブに来たい。




Eze駅手前の風景



線路がまた良い味を出しとる

フラットな土地に敷かれたレールを見ると、

何か田舎を連想させくれて好き。





Monacoに近づいてきた。




M6098(おそらく県道?6098号線)

風を感じながらこの道走ってみ?



最高やで。




※最高くらいしか僕の乏しい語彙力では表現できないが、言葉では表しきれない気持ち良さなんです。




海が好きな人には本当にオススメしたい。






Monaco到着



まず道がわからん。
自転車が通るべきではない道ばかりで怖い。
※トンネルばかりで自転車は危なすぎる

何とか自転車を降りれるスポット(港)に到着し、クルッと港を散歩。





高級クルーザーしか停まってない。


偉いとこにタンクトップ少年がきてもうた。
この格好でモナコに来ただけ褒めて欲しい。
そんなお呼ばれなしの空気感を感じつつ昼食を探しに。



たどり着いたブラッスリー。
ピザとコーラを注文したがサービス悪すぎ。
この格好のせいかもしらんが、客を舐めてかかっとるあのおっさん。


やはり僕はお呼ばれなしのとこやと再度思い、大した観光もできずモナコを後にすることにした。






モナコを後にした僕に残されたのは約10kmの道のり。



遂にゴールまでのカウントダウン。

やっとゴールできると言う思いより、


”もう最後なんだ。”


その思いが強すぎた。




坂道を登るたびに、これが最後の上り坂かもしれない。

いつもの音楽を流しながら、この曲を聴きながら漕ぐことは最後なんであろう。

1曲1曲から思い出される風景や苦労が蘇ってくる。

すでに漕ぎながら半分泣きそう。






色んな思いが頭を駆け巡り漕いでいると一つの小さなトンネルに入った。

そこを出た瞬間、Mentonの街並みが一望できる下り坂へ。



今までに経験したことのない達成感が一気に込み上げてき、

ガッツポーズが自然と数回。

”よっしゃ”と繰り返し叫んだ。








ゴールした。


遂にやり切った一人自転車旅。


嬉しくて涙が自然と流れた。


辛かったんじゃない。

楽しかった。

充実感のあまり感情が溢れてきた。


  

だが同時に本当に濃い時間にピリオドが打たれた瞬間。

もう終わりなんだと思うとすぐに寂しい感情が生まれた。

複雑だった。

文章では到底表しきれない。




しばらくゴールの余韻にその場で浸った後、ビーチ沿いに進み街の中心地へ。

ビーチ横のカフェに入りダブルエスプレッソを注文。

(贅沢したくダブルにしてやった)

ゴールの報告を家族や彼女を始め応援してくれた人にした。




報告を終えビーチに一人寝転んだ。

なんて気持ちいんだろう。やり切った後の開放的な場所で自分一人の時間。

ここでも感情が込み上げ旅のハイライトを頭の中で辿る。


苦しい思い出を改めて思い返すとよく頑張ったな自分。

そう思える程簡単な道のりではなかったことは確か。めちゃくちゃ辛かった。

でも、自然と思い浮かぶのは出会った人々、応援してくれた人々の表情。

”ありがとう。楽しかった。”



1番の思い出なんだったであろうと思ったが決められない。

どの風景も鮮明に思い出せるし、それぞれに濃いストーリーがあり過ぎて全てが良かった。


勢いのまま決めたこの旅。
実行して本当によかった。




時間を忘れ旅の余韻に浸った。










漕ぐのは終わったけれども、まだ終わってない旅。
今夜ニースに戻りCouchsurfing先で最後のたこ焼きを焼くことが旅の完結。


18時16分の電車に乗り、最後の宿泊先へ向かっている。


A la française

à la française(アラフランセーズ) フランス流に生きる25歳の冒険

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